「うたのしくみ 増補完全版」の中で紹介した音楽について、Web上で参考になりそうな映像や図像を紹介します。オンラインで手軽に映像にたどり着くことができるのでご活用下さい。なお、Spotifyのプレイリストも3種用意されています。
- この本で取り上げた曲目リスト
- うたのしくみ index(この本で主に取り上げた38曲 2h25m)
- うたのしくみ Season 1(Season 1の表題作と参考作品各種 4h33m)
- うたのしくみ Season 2(Season 2の表題作と参考作品各種 7h57m)
Season 1
第1章の副読本
- カエターノ・ヴェローゾ「サンバがサンバであるからには」。カエターノは、サンバがかえってきたとき、こんな風に声をひそめてます。
第2章の副読本
- 不二家ソフトエクレアのCM版「やさしさに包まれたなら」。歌詞の違いにご注目を。
第6章の副読本
- aiko「くちびる」MV。二人のaikoの映像をスイッチングするタイミングに、演出家のこの曲への解釈が感じられます。
第7章の副読本
- Oh My Darling, Clementine (英語版Wikipedia)。いとしのクレメンタインの歌詞。単行本に載せたのは、Raph, Theodore “The American Song Treasury 100Favorites” Dover Publication, Inc. New York. (1964)に書かれたものですが、Wikipediaにはさまざまなバージョンの歌詞が掲載されています。
- フランク・キャプラ「或る夜の出来事」(1934)で、なかなか目的地にたどりつかないバスの中で乗客が退屈しのぎに始めた「空中ブランコ乗りの歌」のシーン。ヴァースとコーラスの愉しみを感じさせる名場面。
- Van McCoy – The Hustle (Official Music Video)。この曲のドラム、「恋人と別れる50の方法」のスティーヴ・ガッド、そしてリック・マロッタなんです。
第8章の副読本
- ジュディ・ガーランド(1948年のラジオ出演)映画『オズの魔法使い』では歌われていませんが、『虹の彼方に』には、サームホェアー、の前に、まとまった導入部分があります。ジュディ・ガーランドが、この導入部分を歌っている珍しい録音があるので、ちょっと聞いてみましょうか。
- 「オズの魔法使い」レイクウッド・ハイスクール(2011.4)。アメリカのハイスクールで「オズの魔法使い」を演じている例。
第9章の副読本
- ルディ・ヴァレーの歌う「As time goes by」。オープニング・ヴァースがついてます。
- ルディ・ヴァレーが舞台からメガフォンで歌ってたなんて、ほんとかしらと思いますが、ちゃんとメガフォンが残ってるんですね。Wikipedia “Rudy Valee”
- そして、ベティ・ブープの「シンデレラ」に一瞬、ルディ・ヴァレーのパロディが登場します。Betty Boop “Poor Cinderella” 6:58あたりにご注目を。
- ルディは実写でもフライシャーのアニメーションに何本か出ていますが、「カンザスシティのかわいこちゃん」はアニメーションもとっても楽しい。フライシャーの歌のシステム、「バウンシング・ボール」については拙著「ミッキーはなぜ口笛を吹くか」(新潮選書)をどうぞ。
第11章の副読本
- キャブ・キャロウェイのテレビ出演の映像 (1958)キャブがだいぶ年をとってからの1958年の映像ですが、すばらしいパフォーマンスです。
- 短編映画『ハイ・ディ・ホー』(1934年)。この映画、筋運びもなかなかおもしろいので、できれば最後までよく見て下さい。キャブは、後のレイモンド・スコットを彷彿とさせるナンバー「レール・リズム」、「ミニー・ザ・ムーチャー」の続編であり、より複雑なスキャットを入れた「ザ・ズ・ザ」、そして扇を持ったショウガールたちと戯れる「ザ・レディ・イン・ザ・ファン」を演奏していて、彼の魅力がたっぷり楽しめます。
- キャブの姉、ブランチ・キャロウェイとジョリーボーイズの「It looks like Susie」
- キャブ・キャロウェイといえば、ベティ・ブープのカートゥーン「Minnie the Moocher」「Snow White」「The Old Man of the Mountain」をはずすことはできません。キャブとアニメーションとの関わりは「ミッキーはなぜ口笛を吹くか」(新潮選書)に譲るとして、ここでは、彼の足の動きを見事に写し取った「Snow White」を見てみましょう。
第13章の副読本
- コリン&ハーランによるアレクサンダー・ラグ・タイム・バンド(1911)。二人はこの当時、数々のコミック・ソングを歌っていました。
- アリス・フェイが映画「アレクサンダー・ラグタイム・バンド」の中で歌っているバージョン(1938)。この映画は基本的にアリス・フェイ演じる歌姫とタイロン・パワー演じるバイオリニストとの交情を描いているのですが、劇中でアーヴィン・バーリンのナンバーがいくつも歌われています。ちなみにアリス・フェイは、1940年代にカルメン・ミランダといくつもの映画で共演することになります。
第16章の副読本
- 木村大治さんによるインターネット連続講座「投擲的発話」
- ベッシー・スミスとルイ・アームストロングが吹き込んだ「セントルイス・ブルース」(1925年)
- 1921年の「オリジナル・デキシーランド・ジャズバンド」の演奏
第17章の副読本
- チャック・ベリーで「メイベリン」。1958年とクレジットされている動画も見かけますが、実際は1965年のベルギーでのテレビ出演。
- ボブ・ウィルズ&テキサス・プレイボーイズ「アイダ・レッド」。陽気にバイオリンを弾いているのがボブ・ウィルズです。彼がバイオリンを弾くときの足の動きにもちょっと注意して下さい。
- 1956年のフィルム「Rock, Rock, Rock!」からチャック・ベリーで「You Can’t Catch Me」冒頭で彼を紹介しているのはアラン・フリード。最後の十数秒にご注目を。すり足のダック・ウォークです。
第18章の副読本
- ハンディが1912年に書いた譜面通りに演奏しているプリンス・バンドによる演奏
- モートン・ハーヴェイが1915年に歌った「メンフィス・ブルース」
- ちなみにアメリカ議会図書館のサイトは、(ミッキー本でもお世話になりましたが)20世紀初頭の音楽や映像、図像のアーカイヴが充実しているので、この時代のアメリカに興味のある方はあちこち探索してみるとよいです。
- メンフィス・ブルースのシートミュージック/1913年に発行されたもの(Wikipediaより)
- アイダ・コックス「Wild Women Don’t Have the Blues」
第20章の副読本
- 「銀嶺セレナーデ」(1941)から、チャタヌガ・チューチュー:最初はグレン・ミラー楽団、後半はドロシー・ダンドリッジとニコラス・ブラザーズ。
- 「遙かなるアルゼンチン」(1940)から「South American Way」。カルメン・ミランダのハリウッド映画デビュー作。
- カルメン・ミランダ「チャタヌガ・チューチュー」Springtime in the Rockies (1942)から。これ、レコード版とアレンジが違ってるのです。そこも見どころ、ききどころ。
- The Gangs are all here からカルメン・ミランダの「The Lady in the Tutti Frutti Hat」。ちなみに、この映画が日本公開されなかったのは、1943年の作品で、主人公が対日戦の殊勲者となる話だからです。大戦中にこんな能天気な映画を作ってしまうのがすごい。振付はバズビー・バークリーで、大がかりなセット撮影が見られます。
- チキータバナナのCM(1940年代)。チキータ嬢がバナナの食べ方について歌で教えてくれます。え、バナナって斑点がついてたほうが食べ頃なんだ。
Season 2
第1章
- プレストン・ブレア作画によるテックス・エイヴリー監督「Red Hot Riding Hood」から、1943年のリップシンクのレベルを見てみましょう。
- 「とびら開けて」を口パクすることが2014年にどれだけ流行ったか。
第2章
第4章
- ABBA「ダンシング・クイーン」のMV。アグネッタとアンニ=フリードが手を挙げて振り返るタイミング、「See that girl」というときのしぐさにご注目。
- マイケル・トレトウによる「ダンシング・クイーン」のミキシング解説。
- 「ダンシング・クイーン」をコーラスする人たちを探してみましょう。
第6章
第7章
- ロボット・マーチ(鉄腕アトムより)。
- あなたもロボットになれる feat. かもめ児童合唱団 / 坂本慎太郎 (zelone records official)作画&監督: 坂本慎太郎
- Styx Mr. Roboto
- Karel Capek website(webarchive)よりロボットということばが生まれた経緯。
第9章
- 「We will rock you」Queen版のオフィシャル・ビデオ。
- アーセナルのファンたちが歌う「We will rock you」
- euro 2012年のイングランドvsスウェーデン戦の「We will rock you」
- 日本航空石川の応援席での「We will rock you」
第10章
Talor Swift 「We are never ever getting back together」オフィシャル・ビデオ。
第13章
- Cindy Lauper 「Time after time」MV。
- Marianne Faithful「Broken English」(dir. Derek Jarman)
- Pet Shop Boys「Opportunities」(dir. Zbigniew Rybczyński)
- Peter Gabriel 「Sledgehammer」
- Cindy Lauper「Girls just want to have fun」
第14章
第15章
第16章
- James Brown & The Famous Flames, live on the T.A.M.I show 1964
- James Brown at the Boston Garden (Live 1968)
- James Brown “Sex Machine” (Italian TV Show 1971)
- モータウンのオーディションでJBの「I Got The Feeling」を歌うマイケル・ジャクソン。
- マイケル・ジャクソン「マン・イン・ザ・ミラー」。JB譲りの語尾の呼気音のよい例であると同時に、第19章で扱うゴスペル・コーラスの好例。
第17章
- Bruce Haack 1968 “Mister Rogers Neighborhood” ブルース・ハークの電子楽器が最後のほうに出てきます。
- ケンペレンの「話す機械」を再現したビデオ。
- ホーマー・ダドリーの発明したVODER (1939) – Early Speech Synthesizer
- The Voder 上の動画と同じ音源だが、後半にはヴォダレットたちのインタビューやヴォーダーのしくみについてより詳しいプレゼンテーションがある。
- Samuel Andreyevによるシュトックハウゼン「少年の歌」に関する分析
第18章
- 「2001年宇宙の旅」(予告編)HALの声がフィーチャーされています。
- 「羊たちの沈黙」(予告編)アンソニー・ホプキンスの声とHALの声を比べてみましょう。
- Cher「Believe」(Official Video)。「Sad」の部分で画面にかかるエフェクトにもご注目を。
- T-Pain – Buy U A Drank (Shawty Snappin’) ft. Yung Joc。
- T-Painはあまりにオートチューンで有名になったため、2009年のエレン・ショウにもオートチューン現象の立役者として出演しました。
- 初音ミク「celluloid」。のちに洗練されたアレンジで音源化されました(Spotifyのプレイリストにはそちらが入ってます)が、2008年当時にぐっときたのはこのバージョンでした。
- Perfume「マカロニ」。あえて粗い映像によって個人映画の抒情を感じさせるMVには、デレク・ジャーマンの遠い影響が感じられます。
- The Black Eyed Peas – Boom Boom Pow (Official Music Video)。
- One More Time – Daft Punk (Romanthony’s Unplugged)。ここでは、ロマンソニーがセッションで歌ったミックス前のバージョンをきくことができます。彼の息づかいがミックスの結果、いかに過剰に強調されたかがわかります。
第19回
- キャロル・キングのケネディ・センター名誉賞祝賀公演でのアレサ・フレンクリン「ナチュラル・ウーマン」 (2015)。Play it large and loud!
- キャロル・キングの祝賀公演の一部始終はこちらのビデオで。
- David Bowie 「Young American」。コーラスの一番左端にルーサー・ヴァンドロスの姿も見えます。
- アレサ・フランクリン – Think (映画『ブルース・ブラザーズ』から)。カウンターから立ち上がるコーラスは、妹のキャロライン・フランクリン(ボーダー)、ブレンダ・コルヴェット(水色のシャツ)、マーガレット・ブランチ(紫のスーツ)。
- James Brown – The Old Landmark (feat. The Blues Brothers)。JBのバックで合唱しているのは、アレサ・フランクリン「アメイジング・グレイス」に出演したサザン・カリフォルニア・コミュニティ・クワイア。
- Amazing Grace | 10 Minute Preview。映画版「アメイジング・グレイス」からの10分。ここは序の口ですので、機会があればぜひ全編を。
- クララ・ワード・シンガーズの1962年の歌唱。音質は悪いですが、圧倒的なパフォーマンス。
- クララ・ワード・シンガーズの1963年の歌唱。こちらはTVショウ向けにいささか短くショーアップされた内容ですが、そのことでかえってメンバー全員の自在なコーラスのあり方をうかがえます。
- Aretha Franklin | Precious Lord | 1968 (EXTENDED VERSION)。1968年、Martin Luther King Jr.の追悼式での歌唱。
- バラク・オバマ大統領就任式(2009)でのアレサ・フランクリンによる”My Country, ‘Tis of Thee”
- ホワイトハウスでのアレサ・フランクリンのパフォーマンス「ゴスペル・トラディション」(2015)。「Precious Memories」に乗せて、父親と教会巡りをしたこと、祖母のことば、パーソナルな記憶 memories がゴスペル空間の中で語り歌われる。ひやりとさせる場面もありますが、すばらしいパフォーマンス。合唱隊はMorgan Choir。ゲストにウィリアム・ブラザーズ。コーラスにブレンダ・コルヴェット、マーガレット・ブランチ、ミリー・スコット。