この映画ってもう犬映画です。岸井ゆきのが演じるテルコは犬。犬としか思えない。そしてテルコが思いをよせているマモルも、テルコには人間に見えてるけど、実は犬。あと、葉子に思いをよせているナカハラも犬。カタカナの名前の人はみんな犬です。で、葉子とすみれだけが人間。そんでもって、すみれの人間っぷり!もうすごいシャープで、犬のことなんかちっともわかってなくて。これは犬が人間のこと好きすぎて、いっそ人間になりたいっていう、犬版「綿の国星」です。テルコは、犬ラップわんわん吠えまくったあげく、人間になったマモルのそばにいる人間になった自分を見ちゃう。二人はたぶん、犬以外の動物の面倒を見る世界でようやく一緒になれる。だって動物園でずっとゾウをずっと見てると、そんな気がしてこない? (放送内容はこの紹介文と少し違います)。