土居伸彰『21世紀のアニメーションがわかる本』フィルムアート社

 本書は、『君の名は』『この世界の片隅に』『聲の形』という2016年にヒットした三本を軸に、「私」の時代から「私たち」の時代への移行という大胆な見立てを行う一方で、商業アニメーション/インデペンデントという従来の二項対立を見直し、世界のアニメーション地図をとらえ直す内容。ノルシュテイン研究を土台にしながら、世界の幾多の短編/長編アニメーションに触れ、かつ、配給や上映にも携わっている土居さんでなければ書けないものだ。土居さんがこの本で考察している「私/私たち」は、これからのアニメーションを考える重要な手がかりであり、本書はこれからのアニメーションを語る上で必携となるだろう。

 ちなみに私は、「この世界の片隅に」について、土居さんとはちょっと違う意見を持っており、その手がかりは『二つの「この世界の片隅に」』の「きおく」の章に記してあるのだけれど、この問題を含めて土居さんのアニメーション世界地図の知恵を借りつつ語り合うべく、トークを行うことになりました。

ブックファースト新宿店地下2階Fゾーンイベントスペース 10/20(金)午後7時~午後9時
『21世紀のアニメーションがわかる本』(フィルムアート社)刊行記念 土居伸彰×細馬宏通 トーク&サイン会

 なお、フィルムアート社のウェブサイトから『21世紀のアニメーションがわかる本』に関連する動画を見ることができるので、すでに読んでいる方も注目を。