- 20000911
- 朝、TVから「漫才のように手をあげましょう」と言うかけ声が聞こえる。「みんなの体操」で輪島直幸がバンザイをしているところだった。
そのあと、「漫才のように手をあげましょう」を考える。「いとしこいしのように」でも「つっこむときのように」でもなく「漫才のように」だ。「しゃべりましょう」でも「うなずきましょう」でもなく「手をあげましょう」だ。「漫才」の中に、「手をあげる」という行為が含まれないわけではない。しかし、「漫才のように手をあげましょう」は「漫才のようにうなずきましょう」より確実におかしい。体の記憶のスキをつくような指示だ。
そのあと、新しい「みんなの体操」を考える。
「老後のように腕を体につけましょう」 「特撮のように膝を伸ばしましょう」 「登山のように振り向きましょう」 「告白のように匂いをかぎましょう」 「配達のように息を整えましょう」 「通勤のように体を開きましょう」 「残業のように耳をすませましょう」
忙しい一日だった。
|