- 19990305
- ▼彦根でアニメーションを見せて話をするの会。近所の子供がけっこう来たんだけど、プロジェクターの青画面が出るともうすごい騒ぎ。ブルーバックに影に映るのを見て、手を出すわ、立ったり座ったりするわ、飛び上がるわ風船は飛ばすわ。でも、これって、幻燈的なあかりを見た人間の反応としてはきわめてまっとうだよな。▼それでもアニメが始まるととりあえず座ってみてたりはする(もちろん「東映マンガまつり」式の、すげえ歓声と笑い声入り)。トムとジェリーの変遷をざっと見せたんだけど、「メカノ」っていうネコロボットがあちこち切り刻むのを見て、あちこちから「かっこいー」の声が。▼もう映画館で何度か見ている「ファンタスティック・プラネット」のDVD版を輸入。時間数からして一本しか入ってないだろうと思ってたら、なんとルネ・ラルーの未見初期三本(The Monkey Teeth, The Dead Time, The Snail)がおまけで入ってた。ストーリーは露骨に搾取と抑圧の寓話として読めちゃうんだけど、あの切り絵ごそごそ感は初期から表れている。▼一度相手の背中をなめてやってからそいつを食っちゃう化け物、べたっと光の形に貼りつくマーク、「ファンタスティック・プラネット」に出てくるものの独特のヤな感じ。単に好意の皮をかぶった悪意、というのじゃなくて、悪意がとってしまう形。悪意のプロセスの形。▼昔、どこの劇団の寸劇だったか(たぶんチェコだ)、二人が首に紐をかけて互いの首を絞め合う(だっけな)というのを見たことがある。おもしろいのは、その両端にひっぱられた紐に、後から出てきた女がひょいと洗濯物をかけちゃうところだった。
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