昨日の骨董屋の女主人のアドバイスに従って、ティアガルテンの骨董市に行ってみるがさしたる収穫なし。再び昨日の骨董屋へ。ステレオヴュワーや万華鏡や絵葉書などなど。中で出物は、第一次大戦のスライドグラス用ステレオヴュワーで、保存状態もよく、スライド用の箱もついてほぼ完品だった。 午後、ステレオカードを覗きながらワインで酔っぱらったので散歩に出る。シャルロッテンブルクから動物園へ、そこからティアガルテンを散歩して、戦勝記念塔に上る。 鴎外は独逸日記で、 「相伴ひて獣苑Thiergartenに至り、凱旋塔に登る。四方皆家人烟濛々、塔の西即ち苑なり。林木の芽を放つを見る。東皇の駕将に至らんとするを知るなり。」 と書く。 現在は位置が移動していて、しかも高さが増している。街路によって切り分けられたケーキのように街が広がっている。ティアガルテンは緑のケーキ。 夜、同宿のスイスの建築家と議事堂のドームのことなどあれこれ話。 |