Scott Bradley

1938年から1958年引退するまで、
MGMカートゥーンの音楽を一手に引き受けたのがスコット・ブラッドリー
・・・って話は別のページにも書いた。

彼のキャリアについては、 "Film Music" by R. M. Prendergast / Norton, N.Y. ISBN 0-393-30874-X にいくつか記されているので、それを元に書くと、 LAのラジオ局で指揮者をやっていた彼が映画界に入ったのは1929年のことで、 まずディズニーのスタジオでピアノ奏者としてスタートした。 もしかしたらカール・スターリングと交流があったかもしれないが、 そこのところまでは書いてない。 1934年ごろからハーマン=アイシングの下で音楽を担当するようになる。 つまり、「ハッピー・ハーモニー」の頃だ。 この頃はクラシックやポピュラーの名曲を次々つないでいくという ごく伝統的な伴奏音楽を作っている。 そしていよいよ1938年にMGMのスタジオに移る。 以後、ハナ&バーベラやテックス・アヴェリーと組んで本領を発揮、 「トムとジェリー」「ドゥルーピー」などのヒットシリーズを飛ばす。
カール・スターリングに比べると彼のスタイルは、 よくも悪くもやや品がいいような気がする。 もしかしたら彼が引用するMGMのメロディのせいかもしれない。 彼がアレンジしたトムとジェリーのオープニング・テーマは TV版でも少し変えて使われていて、 ぼくはそれを「ペンギン、ペンギン、かわいいなー」で始まる サンスター提供の番組で見た (と思うのだが、なにぶん小さい頃の記憶だからあやふやだ)。 で、いまでもこのテーマを聴くだけで、甘い予感がする。



to Cartoon Music! contents