- 20000717
- 告白野郎(Mr. Confess) Joe Mattの「Peep Show」。ジョー・マットは、マスターベーションを悔い、ポルノグラフィでむらむらする自分を悔い、危篤の父親を見舞いながら、その行き帰りにピーウィーハーマンのプレイハウスを買ってしまう自分を悔いる。悔いるものの、悔い改めはしない。彼はあいかわらず、マスターベーションを止めることができないし、ポルノグラフィへの興味を抑えることができないし、気がつくとガジェット屋に行って山のように買い込んでしまう。カソリック出身の彼にとって、告白こそが救いであり、彼の日記マンガは、救いを求める彼の行為の副産物である。ただし、告白は改心へと結びつかない。だって、改心してしまったらもう告白ができないではないか。かくして、切手サイズのコマを延々と連ねていく飽くことのない告白日記が綴られる。
彼が告白することで、彼の関係まで告白されてしまう。彼は過去の恋人を巻き込み、現在の恋人であり同居人のトリシュを巻き込む。同居人は自分がマンガに書かれることに抗議するのだが、ジョー・マットはマンガに同居人を書いてしまった自分にふりかかるできごとまで告白してしまう。彼も彼の同居人も、彼の告白をもてあましつつ、彼の告白とつきあうことを余儀なくされる。
昼から京都。ちょい絵葉書漁り。あっさり十二階をゲット、見つかるときはこんなもんか。地下鉄ビルのいいアングル。 コミュニケーションの自然誌は伊藤さんの発表。途中、串田さんが質問の中で言った「頃合い」ということばにピンとくるものあり。 後で飲み会。分藤さんと映画の話。山田さんにランディ・ニューマンの「in me」の話をしたら、そうなんですよ、エスノメソドロジーにじつは必要なのはin meなんです、という話に。記述者の身体が「in me」というずるさとして表わされるランディな研究スタイルを夢想する。じつは欲しかった「日常性批判」(山田富秋/せりか書房)をいただく。ランディの功名。
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