Elanのwebsiteへ。
ELANは、映像、音声ファイルを見聞きしながら、その中身に対して注釈をつけていくソフトである。ただ注釈をつけるだけでなく、つけた箇所を範囲指定し、あとからその箇所を再生することができる。
ELANは以下の幅広い用途に使えるだろう。
・インタヴューおこし
・会話分析
・動作の分析
・手話分析
・映画などの作品分析
・臨床場面、作業場面の分析
・その他、映像や音声をさまざまな箇所についてメモをとり、あとで考えるプラットフォームとして…
わたしは、会話分析やジェスチャー研究をやるためのソフトをいろいろ使ってきたが、ムービーと波形を一度に分析できて、注釈(annotation)をどんどん書き込め、しかも狙った発語やジェスチャーにすぐアクセスできるELANは、分析ツールの決定打だった。Mac, Windows, Linux版もあるので、機種を越えてデータを共有できる点もありがたい(残念ながらLinux版は動画の扱いが不安定なようだ)。
・・・が、難点がないわけではない。
まず、ユーザーマニュアルが英語で分厚い。多機能過ぎて、どこから手をつけてよいのかわけがわからない。
それから、使うキーに少し癖がある。たとえば、注釈を入力してenterを押したのにデータが入らない(じつはcommandキーを押しながらenter*1)、波形を選んでスペースを押したのに再生しない(じつはshiftキーを押しながらスペース)、というところで詰まっている人は多いのではないか。
そこで、このページでは、とりあえず難しいことは置いといて、さっさと分析をしたいんですけど・・・という人のために、最低限の簡単な分析をするための手順を書いてみた。また、ある程度使いなれた方のために、入出力の方法やメディアの扱い方について、より詳しい話を書いてみた(左のメニューを参照)。
では、さっそく始めましょう。→とにかく使ってみよう
*注1:実はcommandキーを押さなくともenterを押しただけで入力する方法は、あります。プルダウンメニュー「elan」から「preference」>「編集中」を。「エンターキーで編集ボックスの内の変更が実行されます」にチェックを入れれば、以後、enterキーのみで入力が確定します。