最初の萬世橋駅は1912年(明治45年)に落成。辰野金吾・葛西万司による煉瓦建築で、のちの東京駅(1914年)のスタイルを彷彿とさせるものだった。関東大震災で消失し、新しい駅舎になったが、その後鉄道博物館と併設となり、1943年には廃止された。交通博物館(2006年に閉館)はこの萬世橋駅本屋の上に建てられたもの。
交通博物館の解説シート(No.102-2)によると、模型鉄道パノラマと1号機関車の間にある荷物搬入用シャッター(遺構見学集合場所付近)が、かつての駅中央玄関だったという。2006年1月から5月まで行われている遺構見学は、この元中央玄関付近に集合してから、元中央階段付近を経由し、右手奥の遺構を訪ねる趣向になっている。
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1916年(大正五年)一月発行の地図。
この当時はまだ東京駅と萬世橋駅は開通していなかった。
1919年に東京駅と萬世橋駅間が延長開業すると
萬世橋駅はターミナル駅としての機能を失うことになる。