日高敏隆先生が昨年の11月14日に亡くなられてから、早や半年がたとうとしております。滋賀県立大学の初代学長として長く赴任されていた日高先生を偲んで、来る6月19日、滋賀県立大学交流センターにて「日高先生に花火を贈る会」を開催する運びとなりました。
日高先生は大学の内外にたくさんの知己の方々をお持ちでした。県立大学の同窓生や職員には、日高先生と直接お話した思い出をお持ちの方が少なくありません。先生は忙しい校務のなか、大学の食堂で一人一人と親しくお話されていました。一方で、日高先生のご活躍は学内にとどまりませんでした。おうみ未来塾や青年会議所など、地元の方々とも盛んに意見を交わされ、まちづくり、まちおこしの現場にも足を運ばれました。肩書きにこだわらない気さくなお人柄を慕われている方は、きっと多いのではないかと思います。
先生は動物行動学に関する膨大な仕事をされた一方で、何よりも、人の集う場、人の語らう場がお好きでした。この会では、そんな先生を偲んで、先生の多様なお仕事を紹介する展示とシンポジウム、そして懇親の場を用意いたしました。
展示会場には、日高先生が手がけられてきた編著書・訳本を数百点展示いたします。一人の研究者がどれだけの仕事に関わり、新しい研究分野を切り開きうるかを通観できる内容です。タイトルを巡るのも楽しい広がりのある世界です。また、先生ゆかりの品々も併せて展示いたします。
メイン会場では、先生の幼少時代や若き研究者時代の写真をご紹介しながら、先生の歩んでこられた道をたどります。また、シンポジウムでは滋賀県立大学時代の先生の思い出を語り合うとともに、先生の実践された方法が持つ未来の可能性を考えていきます。
夕刻からは懇親会を開きます。先生のお好きだった音楽も、思わぬところから鳴らされるかもしれません。
6月19日は、湖風夏祭が開かれており、学内を探索される愉しみもあります。そして、日暮れ過ぎには、湖風夏祭の最後を飾る花火に続き、先生に花火をお贈りいたします。
日高先生とおつきあいのあったみなさま、そして同窓生や職員のみなさん、学内外を問わず、この機会に懐かしい出会いと新たな出会いを愉しまれてはいかがでしょう。夏至近い彦根の大学に、どうぞお集まりください。
日高先生に花火を贈る会有志一同
曽我直弘、柴田いづみ、細馬宏通、堀部栄次(滋賀県立大学教職員)
青山香菜(北風写真館)、浅野令子(淡海ネットワークセンター)、
上田洋平、西谷智行(卒業生)、成松祐子
日時:6月19日(土) 17:00 - 20:00
場所:滋賀県立大学交流センター
入場:無料(花火代寄付は一口1000円から。懇親会出席の場合は会費2000円)
アクセス方法:JR南彦根駅より県立大学行きバス
・県立大学までのアクセス地図
http://www.usp.ac.jp/japanese/campus/acs_map1.html
・学内の地図(図の8が交流センターです)
http://www.usp.ac.jp/japanese/campus/ken.html
【写真で綴る日高先生のあゆみ】
語り/上田洋平(滋賀県立大学一期生)
【シンポジウム 「人が集う場をつくる - 日高先生の歩み方 -」】
【ご挨拶】曽我直弘(滋賀県立大学学長)
司会:柴田いづみ(滋賀県立大学教授)
パネリスト:
浅野令子(淡海ネットワークセンター事務局長)
細馬宏通(滋賀県立大学教授)
村上悟(滋賀県立大学一期生)
他
【懇親会】 18:30- 交流センター・ホワイエにて(会費2000円)
【花火打ち上げ】 西谷智行(花火師/滋賀県立大学一期生) 20:00ごろグラウンドにて
花火代寄付受付 1口1000円、交流センター受付にて17:00から
日時:6月17日(木)- 19日(土) 10:00-17:00 (最終日は18:00まで)
於 滋賀県立大学交流センター研修室(無料)
日高敏隆先生は、数百点にのぼる膨大な編著書・訳書を手がけられました。本展では、その書物のほとんどを網羅し、展示いたします。一人の科学者が生涯にどれだけの本を作りうるかを体感することができる内容です。日高先生が晩年にご自身で採集された昆虫の標本をはじめ、写真や日高先生ゆかりの品々も合わせて展示いたします。
滋賀県立大学の建学理念の一つである「人が育つ大学」を考えた日高先生の、動物行動学の知見に基づく人間理解にも触れていただける展示です。